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「希望」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

珍しく昼からの仕事ということで朝がゆっくりな日に限ってケンシロウに起こされた…
せっかくいつも以上に睡眠を貪ろうと思っていたのに。
しかし、窓から差し込む日差しは暖かく、以外にぱっちりと目覚めた剛は、
まとわりつくケンシロウの相手をしながら起きぬけのコーヒーを入れるため、キッチンに移動する。
コーヒーメーカーをセットするといったん寝室に戻り、枕もとにおいてあった携帯を確認する。
昨日は忙しくてメールを開いていなかったことを思い出し、
届いていたメールを開いた中に見つけた事務局からのメールにも何の気なしに目を通す。
すると・・・

「そっか。明日からやったな…」

そこに載せられていた知らせに、ふと思いだし独りごちる。
そして、少し思案して何かを決心した剛は、そのまま携帯を弄り、
メール一通送信すると、携帯を持ったまま再びキッチンへと戻った。

すでにコーヒーのいい香りが部屋に漂っている。
剛は食器棚からお気に入りのカップを取り出し、さっそくコーヒ―を注ごうとしたその時、
まだ早い時間だというのに、突然、テーブルにおいた携帯が着信を告げた。
慌てて手にして確認するとそこには―


「わざわざメールをありがとう。
 朝早くにメールしてくるということは、今から仕事なんかな?
 まぁそれなら頑張ってくれたまえ。
 俺は、明日からの舞台に備えて準備万端の態勢で臨みたいと思ってます。
 やるべきことは頭と体に叩きこんだから、明日はそれを発揮するのみ。
 ずっと、ずっとやってきたことだから。だから心配すんな。
 時間できた時は見にきてくれてもええで?いつでも大歓迎です(笑)
 …というわけで、そろそろ寝ようと思います。
 おやすみなさい。」

「って!今から寝るんかいっ!!」

読み終わった瞬間に思わず光一のメールにツッコミを入れてしまった剛だった。
でも、すぐあとから・・・

「んふふ(笑)・・・なんやねん。」

どうにも言い表せない想いがわき起こる。
実は、先ほど不意に思いだしたSHOCK初日を知って、頑張れよ的な内容をメールして
光一へと送った剛だった。
それこそありきたりなメッセージに目を通してくれればとぐらいしか思っていなかったのに。
それなのに、先輩のメールでさえも放置状態な彼が、
珍しく受け取ってすぐに返信をしてくれた。
内容から察するに、寝ようとしてたのだったら下手したらまどろみかけている時に
着信音で起こしてしまったのかもしれない。
それならば余計に、無視してもよさそうなものなのに・・・
それも―

  「ずっとやってきたことだから。だから心配すんな。」

「“心配してる”なんて一言も書いてへんのに…」

言葉にしなくても、しっかり想いは伝わってる証拠なんだろうか…
お互いの言いたい事も、考えも、手に取るように分かり合える自分たちだから。

剛は携帯を閉じると、コーヒーを入れたカップを口元に運ぶ。
そして、香る甘さと喉元を通るほろ苦さを堪能しながら、
ゆったりとした朝の時間に、あらためて思う。
自身の人生を―


彼があの舞台でまたひとつ大きな成長を遂げて帰ってきた時に、
その隣に立つ自分もまた、彼に似合うふさわしい人間でいられるように、
希望を抱いて生きていこう。

そして、自分らしく、素直なままで
また、ともに並ぶ時まで―

 

 

 

 

 

 

 

 


2月4日、愛戦士が珍しくも2通アップされましたね。
奇しくもSHOCK前日・・・
もしかしたらツヨの日にかけたのかもしれないのだけれど(笑)

でも、内容を読んでやはり、どうしても前日であるということに意味を感じれて、
勝手ながらに剛君のに込めた想いを受け止めたいと思いました。

 

ソロもいいけど。
やっぱり私は二人一緒の活動を、そっと望みます。
だって、KinKiファンなんだもの。

 

 

 

 

 

 


 

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