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きれいなままで・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

慌ただしく動き回るスタッフ。

あちこちから飛ぶ声と、機材を運ぶ音の響くスタジオの前を、
たまたまに通りかかった僕は、その騒然とする空間の隅に、
ひっそりと立ち尽くす二人の姿を目にした…


何度も仕事で一緒になったことのある二人。


たまたま通りかかっただけで、たまたま目についた光景のはずなのに、
何故か、自分の足はその場に釘づけになって、
彼らの立ち姿に見惚れてしまった。


声がかかるのを待っているのだろうか。、


どちらとも別に話をするでもなく、目を合わすでもなく、
もう一人、間に入れるほどの距離間で立ち並ぶ二人。

別に何の変哲もない、スタンバイする二人の見慣れた光景だというのに、
今まで見てきた二人の雰囲気と、今、目の前にいる二人を纏う空気が
いつもと違う感じがして、何故だか不思議な気持ちに囚われる。

埃っぽく雑音で煩いだけのこの空間に、
だが、
二人の周りだけ、幕が張られたように透明で、音を感じさせない…

それこそこの世界も長く、それなりの色に染まってもおかしくないはずなのに、
会うたびに思う。

彼らは、日に日に綺麗になると・・・



そんな二人を思わず凝視していると、スタッフの一人がOKのサインを出す。
すると、今の今まで別々の場所に視線を漂わせていた二人の顔が、
まるで声をかけあったかのようにゆっくりと向かい合い、
ほんとに、言葉に表せないような、笑みをこぼした。

僕の鼓動がトクンと鳴った。


大きな動作で表すでもでもなく、交わす言葉もない二人なのに、
瞳が合わさったそれだけで、しっかりと通じあえたのだろう。

そして二人は、それぞれのポジションに付くべく移動する。


すると、自分にはなぜか見えていた彼らを包む特別な空間が、瞬時に消えた。

一人一人になって行動する彼らは、いつもの見慣れた彼らで、
それをみて、はっと我に返った僕は、慌ててスタジオを後にする。


廊下を歩きながら、それでも、僕は忘れられない二人の笑みを思い出す。

互いの瞳が出逢った瞬間の、思わずこぼれたその眼元は、
確かに愛しそうに微笑んで。


あの二人が二人でいる意味が、わかる気がした。

二人だけが纏う、特別な空気。


いつまでも汚れることなく、奇麗なままでいてほしい・・・

僕は心からそう願わずにはいられなかった。



 

 









 

 

第三者からみたKinKiちゃんの感想。
きっと、こんな二人をたくさんの方が見てる事でしょう。
そして、きっと互いを必要とする二人を大なり小なり理解して、
そっと見守ってくれてると信じてます!
彼らのほほ笑みは、男でも女でもきっと魅了されるよね。

 

 

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